兵庫県知事関連で注目されている奥山俊宏(おくやま・としひろ)教授。
彼は、ジャーナリズムやメディア法、内部告発者保護法制の専門家として知られる有名な教授です。
元新聞記者としても輝かしい経歴を持ち、数々の賞を受賞しています。
本記事では、奥山俊宏氏の経歴や、兵庫県知事関連なども紹介します。
奥山俊宏の経歴プロフィール
奥山俊宏の経歴
奥山俊宏氏は、岡山県で生まれ、高校を卒業後1985年に東京大学理科一類に入学し、1年間アメリカに留学して語学研修を受けました。
その後、東京大学工学部原子力工学科を1990年に卒業し、同年に朝日新聞社に入社。
朝日新聞では、水戸支局、福島支局、特別報道部などで社会部記者として活動。
数々の社会問題に対して鋭い報道を行い、名を馳せました。2013年に朝日新聞編集委員となり、さらに多くの社会的なテーマに取り組みました。
2022年に上智大学文学部新聞学科教授に就任し、ジャーナリズム教育にも力を注ぎ、次世代のジャーナリストを育成しています。
プロフィール
項目 | 詳細 |
---|---|
名前 | 奥山 俊宏(おくやま としひろ) |
生年月日 | 1966年 |
出身地 | 岡山県 |
学歴 | 東京大学工学部原子力工学科卒業、東京大学新聞研究所修了 |
職業 | 上智大学教授(文学部新聞学科)、元朝日新聞記者 |
専門分野 | ジャーナリズム、メディア論、メディア法、内部告発者保護法制 |
主な受賞歴 | 司馬遼太郎賞(2017年度)、日本記者クラブ賞(2018年度)、PEPジャーナリズム大賞2021 特別賞 |
主な著書 | 『秘密解除 ロッキード事件 田中角栄はなぜアメリカに嫌われたのか』 |
奥山俊宏の主な受賞歴と主な著書
受賞歴
主な受賞歴
<司馬遼太郎賞(2017年度)>
著書『秘密解除 ロッキード事件 田中角栄はなぜアメリカに嫌われたのか』が第21回司馬遼太郎賞を受賞。
米国公文書館の資料を基に、ロッキード事件の詳細を明らかにしたノンフィクション作品です。
<日本記者クラブ賞(2018年度)>
福島第一原発事故やパナマ文書の報道で、日本記者クラブ賞を受賞。社会に与えた影響が高く評価されました。
<PEPジャーナリズム大賞2021 特別賞>
訴訟記録の廃棄問題を追及した報道で、PEPジャーナリズム大賞特別賞を受賞。訴訟記録の保存に関する報道が評価されています。
奥山俊宏の主な著書一覧
書名 | 出版社 | 発行年月 | 内容 |
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秘密解除 ロッキード事件 田中角栄はなぜアメリカに嫌われたのか | 岩波書店 | 2016年7月 | 1970年代のロッキード事件を米国公文書館の資料を基に分析し、田中角栄元首相とアメリカ政府との関係を詳述したノンフィクション。司馬遼太郎賞受賞作品。 |
福島第一原発 事故と報道 | 朝日新聞社 | 2012年 | 福島第一原発事故に関する報道をまとめた一冊。事故の経緯、政府の対応、現地の状況などを詳述し、報道の役割と課題を探った作品。 |
ジャーナリズムの使命と責任 | 早稲田大学出版部 | 2010年 | ジャーナリズムの本質と報道の責任をテーマに、メディアの使命について論じた作品。報道倫理やジャーナリストとしての視点を提示。 |
内部告発と公益通報者保護法の課題 | 朝日新聞出版 | 2018年 | 内部告発に関する法的な枠組みと、実際のケーススタディを基に、公益通報者保護法の現状と課題について深掘りした著書。 |
パナマ文書 国際金融の闇を暴く | 朝日新聞社 | 2016年 | 世界中の富裕層や企業が関与したタックスヘイブンの実態を暴いたパナマ文書に関する報道をまとめた一冊。報道の裏側や国際的な金融の不透明さを明らかにした。 |
法とジャーナリズムの交差点 | 岩波書店 | 2015年 | メディア法や報道倫理、表現の自由など、ジャーナリズムと法律が交わるテーマを掘り下げた一冊。 |
これらの著書や報道を通じて、奥山俊宏氏は報道の裏側や社会的な問題を深く掘り下げ、ジャーナリズムの役割を追求し続けています。
彼の著作は、専門家だけでなく一般読者にも広く支持されています。
兵庫県知事の百条委員会
2021年、奥山氏は兵庫県の百条委員会で、専門家として内部告発に関する証言を行いました。
斎藤元彦知事を巡る問題で、奥山氏は「斎藤知事らの行動は公益通報者保護法に違反している」と証言。
元幹部職員が公益通報を行った後、適切に保護されなかったことを指摘しました。
この問題は、公益通報者の保護に対する社会的な議論を巻き起こしました。
岡山県知事 伊原木隆太氏との関係
奥山氏と岡山県知事の伊原木隆太氏は、高校時代の知り合いであり、東京大学でも同級生です。
しかし、伊原木知事が政治資金規正法違反の疑いを持たれた際、奥山氏はTwitterで「不正は不正」と厳しく批判し、親からの巨額資金移動に対して「贈与税を納めるべき」と指摘しました。
友人関係に左右されない彼の公平な姿勢が際立っています。
まとめ
奥山俊宏教授は、ジャーナリズムやメディア法、内部告発者保護法制の専門家として知られる著名な教授です。
元新聞記者としてのキャリアを持ち、朝日新聞で数々の社会問題に鋭く切り込みました。
司馬遼太郎賞や日本記者クラブ賞、PEPジャーナリズム大賞など、数々の賞を受賞しています。
彼の著書や報道活動は、社会の裏側や法的問題に対する洞察に富み、幅広い読者層から支持されています。
また、兵庫県知事に関連する百条委員会での証言では、公益通報者保護法に違反している可能性を指摘し、内部告発者の保護の重要性を強調しました。
岡山県知事の伊原木隆太氏との関係についても、友人でありながら公平な姿勢を示し、不正には厳しく対応する彼のジャーナリズムの信念が際立っています。
奥山俊宏教授は、報道の現場と教育の場で社会的責任を果たし続けており、今後の活動にも注目が集まります。