テレビ番組「ザ・世界仰天ニュース」で取り上げられたことにより、晴野まゆみさんの日本初のセクシュアルハラスメント裁判が再び注目を集めています。
彼女の勇気ある闘いと、当時受けた誹謗中傷の実態が明らかにされることで、現代のセクハラ問題に対する意識が改めて問われています。
今回は、晴野さんが経験した出版社がどこだったのか?その時代のセクハラ問題とは?
それを巡る裁判について分かりやすく紹介します。
晴野まゆみの出版社は?日本初のセクハラ裁判とは?
晴野まゆみさんが勤めていた出版社名は?
晴野まゆみさんは、1980年代後半、福岡市の出版社で働いていました。
大学生向け情報誌などを編集する福岡市の小さな出版社という表記だけで、具体的な会社名、出版社名を分からない人もいると思います。
この出版社名は何でしょうか?
調べたところ・・・
福岡q企画出版社
でした。
現在もこの会社が残っているかは分かりませんでした。
日本初のセクハラ裁判とは
晴野まゆみさんは、1980年代後半、福岡市の出版社で働いていた際、上司からのセクシュアルハラスメントを受け、その結果、事実上の解雇に追い込まれました。
納得できない晴野さんは、1989年に「性差別による不当解雇」として、日本初のセクハラ裁判を福岡地裁に提起。
裁判は2年半に及び、1992年に晴野さん側の全面勝訴が確定しました。
裁判所は、上司の行為を不法行為と認定し、会社にも使用者責任を認めて、165万円の賠償を命じました。
この裁判は、セクハラ問題が日本社会に広く認知されるきっかけとなりました。
晴野まゆみとは?出版社時代のキャリア
経歴
晴野まゆみさんは1957年生まれ、東京都出身で、福岡で育ちました。
大学卒業後、ブライダルコーディネーターとして働いた後、文章を書く仕事への夢を追い、福岡市の小さな出版社に就職しました。
1986年に入社した「福岡q企画出版社」では、主に大学生向けの情報誌を編集していました。
彼女はその職場で、仕事に対する情熱を持ち、着実に成果を上げていましたが、それが彼女にとって過酷な試練の始まりとなりました。
編集長からのセクハラと誹謗中傷
晴野さんが経験したセクハラは、当時の日本社会における女性の立場を象徴するものでした。
彼女の上司である男性編集長は、晴野さんの業務上の成功を妬み、徐々に陰湿な嫌がらせをエスカレートさせていきました。
最初は軽口やからかい程度だったものが、次第に彼女の個人生活にまで踏み込み、「夜遊びが盛ん」「男と遊び歩いている」などの根も葉もない噂を広めるようになったのです。
さらにひどいことに、晴野さんが卵巣腫瘍の手術を受けるために入院することを伝えると、編集長は「夜がお盛んだから、あっちが疲れたんだろう」などという屈辱的な発言を取引先にまで広めました。
この発言により、晴野さんは「ふしだらな女」というレッテルを貼られ、職場での立場はますます厳しくなりました。
社内での孤立と解雇
晴野さんはこの状況に耐えきれず、会社の上層部に相談しましたが、返ってきたのは「男を立てることを知らない」「笑ってやり過ごせ」という言葉でした。
結局、会社は編集長にわずか3日間の停職処分を与えた一方で、晴野さんには「明日から来なくていい」という事実上の解雇を言い渡しました。
日本初のセクハラ裁判へ
納得できない晴野さんは、簡易裁判所に調停を申し立てますが、ここでも「若くてきれいだから噂を立てられるんだ」などと軽んじられ、調停は不調に終わりました。
しかし、晴野さんはここで諦めず、女性専門の法律事務所に相談し、辻本育子弁護士と出会います。辻本弁護士の助言により、晴野さんは「性差別による不当解雇」として日本初のセクハラ裁判を起こすことを決意しました。
裁判の勝訴と社会的な影響
セクハラが世間に浸透
1989年、福岡地裁にて日本初のセクハラ裁判が始まりました。
この裁判は全国的に大きな注目を集め、週刊誌やテレビでも報じられるようになりました。
裁判は2年半に及びましたが、1992年に晴野さん側の全面勝訴が確定しました。
裁判所は、編集長の言動を不法行為と認定し、会社にも使用者責任を認め、165万円の賠償を命じました。
この判決は、セクハラ問題が社会的に認知される大きな契機となり、「セクシュアルハラスメント」という言葉が広く浸透するきっかけにもなりました。
晴野まゆみさんの現在とその後
裁判後、晴野さんは自身の経験を社会に広める活動を続け、2012年には「株式会社チームふらっと」を設立し、代表取締役社長として活躍しています。
彼女の闘いは、今でも多くの人々にとって重要なメッセージを発信し続けています。
「ザ・世界仰天ニュース」で再び注目
最近では、「ザ・世界仰天ニュース」で晴野さんの裁判が取り上げられ、再び注目を浴びることとなりました。
この放送により、当時の彼女の闘いが現代の視点からも見直され、多くの視聴者に強い印象を与えました。
番組では、彼女が受けたひどい誹謗中傷や、孤立無援の中で勇気を振り絞って立ち向かった姿が詳しく紹介されました。
このエピソードは、今なお続くセクハラ問題に対する社会の意識を喚起するものとなっています。
まとめ:誹謗中傷に屈しない勇気が社会を変えた
「晴野まゆみの出版社はどこ?日本初のセクハラ裁判で誹謗中傷がひどかった!」をテーマにお送りしました。
晴野まゆみさんが受けた誹謗中傷は、現代では考えられないほどひどいものでした。
しかし、彼女はその不当な扱いに屈せず、声を上げ続けました。
その結果、日本社会におけるセクハラ問題の認識が大きく変わり、女性の権利を守るための重要な一歩が踏み出されました。
「ザ・世界仰天ニュース」に取り上げられたことで、晴野さんの闘いが再び注目を集めています。
彼女の勇気ある行動は、今でも多くの人々に影響を与え続けており、彼女の物語は決して色褪せることなく語り継がれるべきです。