2024年6月30日、中国のバドミントンジュニア代表、張志傑選手が試合中に倒れ、搬送先の病院で亡くなりました。
この出来事は多くのバドミントンのルールはどうなってる?などファンに衝撃を与え、試合中の緊急対応に対する議論を巻き起こしました。
今回は、張志傑選手が倒れた時の対応についてまとめました。
張志傑選手が倒れた時の状況・死因は心不全?
張志傑選手はインドネシア・ジョグジャカルタで開催されたアジアジュニア選手権の団体戦、日本戦で川野寿真選手との試合中に突然倒れました。
試合中、前触れもなく倒れた張選手はすぐに会場で治療を受け、待機していた救急車で病院に搬送されましたが、午後10時30分に息を引き取りました。
一部メディアでは死因は心不全との発表もありました。
張志傑選手対応の賛否両論
張選手が倒れた際の映像がSNSで広まり、対応の遅さに対する批判が集まりました。
映像では、張選手が倒れてから40秒ほど誰も駆け寄らず、審判が試合を中断するまで応急処置が行われませんでした。
これに対し、多くの人々が「すぐに対応すべきだった」との声を上げています。
一方で、バドミントンのルールでは、審判の許可がなければコートに入ることができないとされています。
これについて、インドネシアバドミントン協会の広報担当は、医療スタッフは審判からの許可を待つ必要があったと述べ、対応が遅れた理由を説明しました。
バドミントンのルールと現実
バドミントンの試合中に選手が負傷した場合、主審が判断を行い、必要に応じてレフェリーを呼びます。
応急処置は行われますが、その後は自己責任となります。
また、選手が試合中に負傷しても、審判の許可なく他の人がコートに入ると失格となることが多いです。
選手が試合中に出血を伴うけがを負った場合、出血が止まるまでゲームの再開は遅らせることができますが、それ以外の負傷の場合はレフェリーの指示が必要となります。
さらに、コートに入ることが許されるのは、レフェリーおよびデピュティレフェリーが必要と認めた医療役員に限られているということです。
3.選手が試合中に出血を生じた場合は、出血が止まるまで、あるいは傷が適切に保護されるまで、そのゲームの 再開を遅らせます。それ以外の場合でも、レフェリーが主審にゲームの再開を遅らせるよう指示することがあります。〔公認審判員規程第5条第14項(2)〕
出典:公益財団法人日本バドミントン協会 競技上・審判上の注意
4. プレーの中断は、主審、レフェリーが認めた場合を除き一切認められません。試合中のケガ等の場合、コート に入ることが許されるのは、レフェリー及びデピュティレフェリーが必要と認める医療役員等に限られていま す。スプレーについては、レフェリー及び医療役員等の指示により、インターバル中を除き、試合中1度だけ 使用することができます。
出典:公益財団法人日本バドミントン協会 競技上・審判上の注意
実際に日本で失格になった例があるみたいです。
先日地区の大会があったのですが、その際僕は腕を負傷していたため選手のベンチコーチをやっていました。準決勝で選手が両足をつってしまいました 。なので処置をしようともう一人のベンチコーチをしていた友達とコートに入りました。すると本部の先生に「試合中にコートに入ったらその時点で失格だよ」と言われ、選手はまだできると主張していましたが棄権扱いになってしまいました。
引用 Yahoo!!知恵袋 https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13115191278
棄権扱いというジャッジになったということですね。
今後の課題
今回の出来事を受け、スポーツ競技における緊急対応のルール見直しを求める声が高まっています。
特に、緊急時には審判の許可を待たずに即座に対応できる体制の整備が重要です。
命を守るためには、ルールの柔軟性が求められます。
バドミントン以外のスポーツでも同様の問題は存在しており、緊急時に迅速な対応ができるよう、各競技団体は対応マニュアルの見直しや医療スタッフの配置を強化する必要があります。
まとめ
張志傑選手の突然の死は、多くの人々に衝撃を与えました。
彼の死を無駄にしないためにも、スポーツ競技における緊急対応の在り方を見直すことが求められています。
選手の命を守るために、迅速かつ適切な対応ができる体制の構築が急務です。
バドミントン界だけでなく、すべてのスポーツにおいて、安心してプレーできる環境を整えることが重要です。