山内道雄wiki風プロフィールまとめ!新プロジェクトXで再注目の海士町再生の奇跡とは?

海士町の山内道雄元町長が新プロジェクトXで再注目

日本全国の過疎地域に希望を与えた海士町の奇跡。

その立役者である山内道雄元町長の地方再生策が、NHKの人気番組「新プロジェクトX」で取り上げられ、再び話題となっています。

この記事では、山内道雄元町長がどのようにして海士町を再生させたのか、その詳細と感動的なエピソードを紹介します。

目次

山内道雄元海土町長の改革への挑戦

出典:ふるさとチョイス公式

海士町(あまちょう)は、日本海の島根半島沖合約60Kmに浮かぶ隠岐諸島の中の一つ中ノ島のことです。
1島1町の小さな島(面積33.46k㎡、周囲89.1㎞)です。

過疎と借金に苦しむ海士町

20年前、島根県の離島・海士町は深刻な過疎化と膨大な借金に直面していました。

町の財政は破綻寸前で、未来は非常に暗いものでした。

この時に立ち上がったのが、元営業マンであり、当時の海士町長であった山内道雄さんです。

出典:BeGood Cafe

山内さんは、給与カットをはじめとする自らの犠牲を伴う改革に乗り出し、町の職員や住民とともに、総力戦で海士町の再生に挑みました。

管理職は本人らの申し出もあり率先して給与カット。

一般職は当初カットなしだったのに、労組からカットを申し入れたそうです。

人々を巻き込むリーダーシップ

山内元町長が最初に手を付けたのは、町役場の職員の意識改革でした。

「住民はお客様である」という考えを徹底し、住民に対する行政サービスの向上を目指しました。

山内さんの真剣さは職員にも伝わり、彼らも自主的に給与カットを申し出るなど、全体での協力体制が整いました。

このようなリーダーシップは、改革の原動力となりました。

山内 道雄さんのプロフィールと経歴まとめ

項目詳細
名前山内 道雄(やまうち みちお)
生年月日1938年6月7日
没年月日2024年1月3日(85歳没)
出身地島根県海士郡海士村(現・隠岐郡海士町)
学歴島根県立益田高等学校卒業
職歴– 海士町議会議員(1995年~2002年、2期7年)
– 海士町長(2002年~2018年、4期16年)
業績と功績– 電電公社からNTTに変革した経験を活かし、大胆な行政改革と産業創出策を推進
– 海士町を「地方創生のトップランナー」と称されるほどに発展させた
– 自立、挑戦、交流を基本理念とし、地域資源を活用した様々なプロジェクトを成功させた
受賞と叙勲死没日付をもって従五位に叙された
著書– 『離島発 生き残るための10の戦略』 (NHK出版、2007年)
– 『未来を変えた島の学校 隠岐島前発 ふるさと再興への挑戦』(共著: 岩本悠、田中輝美、岩波書店、2015年)

山内元海士町長の島全体を巻き込んだ総合振興計画

出典:jnpc

山内道雄元町長の地域創生に関する講演

当時、山内道雄さんは日本記者クラブで講演するなど注目されていました。
島根県隠岐島の海士町(人口2400人以下)の地域創生について語っています。

主に下記の内容を話しました。

合併しない選択

  • 平成16年に合併しないことを決意。島の事情が異なること、住民の意向を尊重した結果である。
  • 合併しなかったことで、自立を目指し、地域の特性を生かした独自の取り組みが可能になった。

地域の特性を生かした取り組み

  • 天然資源(米、塩、水)の活用とブランド化。
  • 養殖岩牡蠣や島根牛「島生まれ島育ちの隠岐牛」のブランド化を推進。
  • 凍結システム(キャス)を導入し、漁師の収入向上を図る。
    ※CAS(Cells Alive System)とは、凍結技術を導入した農林水産物加工施設の整備

地方創生と人材育成

  • 「自立」「挑戦」「交流」を基本理念とし、地方創生に取り組む。
  • 職員の意識改革や経営指針の設定、経営会議の実施。
  • 職員には「熱意」「誠意」「創意」を求め、人材育成に注力。
  • 学生や若者の受け入れ、教育プログラムの充実(例えば高校の維持と発展)。

チャレンジと成果

  • 様々なプロジェクトを立ち上げ、成功事例ではなくチャレンジ事例として紹介。
  • 職員や住民と協力し、財政難を克服し、住民サービスの向上を実現。
  • 地方創生の取り組みが評価され、視察や研究対象となる。

観光と地域活性化

  • 観光資源の活用と観光協会の設立。
  • 国内外からの観光客誘致を図り、地元産品の販売促進。
  • 地域通貨やふるさと納税の活用。

教育と未来への投資

  • 地元の子供たちの教育に力を入れ、同然高校の存続と発展を目指す。
  • 若者のUターンを促進し、地元での起業支援や就労環境の整備。

この講演の最後に山内町長は地域経営を企業経営と同様に考え、トップ自らが変わることが必要と強調し、本気で取り組む姿勢が地方創生の成功の鍵であると伝えました。

海士町山内道雄の成果と今後の展望

出典:jeffbruce

住民参加型の計画策定

山内元町長の改革の中心には、「島の幸福論」と名づけられた総合振興計画がありました。

この計画は、住民の声を直接聞きながら策定され、多くの人々が参加。

地元の高校の再生、新たな産業の創出など、具体的な取り組みが盛り込まれ、島全体が一体となって取り組む姿勢が見られました。

Iターン・Uターンの推進

過疎化に歯止めをかけるために、IターンやUターンを促進する政策も積極的に展開。



若い世代が島に定住し、漁業や農業の担い手として活躍できる環境づくりを進めました。

特に「島留学」という高校生を全国から受け入れるプログラムは大成功を収め、多くの若者が海士町に魅力を感じて移住して注目を集めました。

現在も続く挑戦

山内元町長の改革により、海士町は見事に再生しました。



しかし、山内さんは「まだ道半ば」と語っていました。

一次産業の後継者問題など、解決すべき課題は依然として存在します。

現在も続く挑戦の中で、海士町はさらなる発展を目指しています。

NHKの新プロジェクトXでも再注目

山内元町長の取り組みは、地方創生の成功例として全国から注目を集めています。

NHKの新プロジェクトXでも取り上げられ再び脚光を浴びています。



多くの自治体が海士町の事例を学び、地方再生のヒントを得ていることでしょう。

山内さんのリーダーシップと住民の協力が生み出した奇跡は、日本中の地方自治体に希望を与えるいい成功事例と言えます。

山内さんは、町長を退職するまで給与半額は続けたそうです。
町長最後の日は職員に見送られ、沿道には町民が出て感謝を伝えていました。

まとめ

海士町の山内道雄元町長が実施した地方再生策は、多くの困難を乗り越えながらも町の未来を切り開くことに成功しました。

彼のリーダーシップと住民の協力によって実現された奇跡の物語は、NHKの「新プロジェクトX」でも紹介され、多くの人々に感動を与えました。

この事例は、地方創生に取り組む全ての人々にとって貴重な教訓となるでしょう。

今後も海士町の挑戦は続き、その成功がさらに広がっていくことを期待しています。

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