2024年9月27日に行われた自民党総裁選で、石破茂氏が新総裁に選出された直後、株価が急落し、為替も円高へと大きく動きました。
この現象は「石破ショック」と呼ばれ、多くの投資家や市場参加者に衝撃を与えました。
本記事では、この石破ショックがなぜ起きたのか、その理由と今後の回復の可能性について詳しく解説します。
石破ショックとは？総裁選の結果が引き金に
27日に行われた自民党総裁選では、1回目の投票で金融緩和継続を掲げる高市早苗氏が1位となり、これを受けてドル円は146円台まで円安が進行し、日経平均も4万円に迫る上昇を見せました。
しかし、決選投票で石破茂氏が逆転勝利すると、ドル円は一気に142円台まで円高が進み、日経平均先物も2000円を超える急落となりました。
これは石破氏が金融政策に対してアベノミクスに批判的で、金融緩和の見直しや増税路線を掲げていることが主な要因です。
市場は、高市氏の金融緩和継続に期待していたため、石破氏の勝利により、株安・円高という逆方向に急激に動いたのです。
石破ショックで株価暴落
石破茂氏が総裁に選出されたことにより、株式市場では大きな不安が広がりました。
特に、以下の点が懸念されています。
金融所得課税や法人税の引き上げ
石破氏は金融所得課税や法人税の強化を示唆しており、これが投資家心理を冷やしました。
特に金融所得課税の強化は、株式市場に直接的な影響を与えるため、投資家の売りが加速しました。
アベノミクスからの脱却
アベノミクスの大規模金融緩和は、長年にわたり日本経済を支えてきましたが、石破氏はこれに批判的な立場です。
金融緩和の縮小が示唆されると、円高が進行し、株価の下落が一層進みました。
短期的なパニック売り
市場は石破氏の政策に対する懸念から、短期的なパニック売りが発生。
特に日経平均先物では、取引停止を招くほどの急落が発生しました。
石破ショックの株価暴落は一過性か？今後の回復の可能性
では、石破ショックによる株価の急落はこのまま続くのか、それとも一時的なものなのか。
専門家の見解を交えながら、今後の動向を考察します。
一部証券会社の見解
ANNニュースによると、マネックス証券の広木隆氏は、石破ショックは「一過性のもの」としています。
彼は、石破茂氏の政策は急激な経済路線の変更にはつながらないと予想しています。
石破茂氏が総裁となった背景には、与党内での政治的バランスを取る目的があり、すぐに厳しい増税や金融引き締めに転じる可能性は低いという見方です。
また、石破氏が政権を維持するためには、経済政策においても現実的な対応が求められるため、極端な政策転換は行われないだろうと予測されています。
為替と株価の今後の見通し
ドル円は一時142円台まで下落しましたが、専門家の間では、144円～145円までの戻りが予想されています。
石破茂氏の政策が今後どう展開されるかに注目が集まりますが、新内閣の布陣次第で市場の反応も変わる可能性があります。
株価に関しても、短期的な下落が続くかもしれませんが、総選挙が近づくにつれ「選挙は買い」という相場の実績が期待されるため、長期的には回復する可能性が高いとされています。
まとめ
「石破ショックで株価暴落はなぜ？その理由や回復の可能性はあるのか！」をテーマにお送りしました。
今回の石破ショックによる株価急落は、一時的な動揺であると多くの専門家は見ています。
しかし、石破氏が今後どのような経済政策を打ち出すかによって、市場の反応は大きく変わる可能性があるため、引き続き注視が必要です。
投資家としては、目先の下落に焦らず、長期的な視点で市場の動向を見守ることが重要です。
今後の選挙や経済政策に関する発表に注目しながら、冷静に対応することが求められます。
市場の変動に柔軟に対応しつつ、適切な投資判断を行っていきましょう。
